丁子吹き、金罫、蝶・鳥・折枝を金銀泥にて描いた料紙に
観普賢経が書写されている。ツレの多くは法華経であるが、管見では中村雅真氏旧蔵の写経手鑑(センチュリー文化財団蔵)と某氏蔵の1行が観普賢経である。元は開結2巻と法華経8巻の法華三部経10巻を書写しと思われる。冷泉家時雨亭文庫蔵の道信中将集・実方集(色紙本)の下絵と、画風に近しい関係があり、鳥下絵切の書写年代は11世紀中期から後期と思われる。平安時代縦23.9cm 横3.4cm