伝寂然筆 村雲切
金銀の切箔を撒いた料紙に貫之集が書写されている。
書写年代は平安時代12世紀である。
寂然は、兄の寂念・寂超とともに大原三寂と呼ばれた。
書き込みは藤原定家。
御子左家に伝来した定家手沢本で、現在も冷泉家に13
紙(重要文化財)残る。
釈文
ある女ともわかれおしめる
をしみつゝわかるゝ人をみるときは
わかなみたさへとまらさりけり
いてたつ人のかへし
おもふ人とゝめてとほくわかるれは
こゝろゆくともわかおもはなくに
かねてたにわかれをゝしとしれりせは
いてたゝむとはおもはさらまし
《売約済》